山本ひろ子研究室、2011年11月以降の活動を一挙ご紹介! | office_hiroko

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 和光大学A棟816号室を根城にさまざまな活動を展開する山本ひろ子研究室。学内のはみ出し者、山伏、学外から勉強しにきた外人と様々な人種で構成され、いまや一種のアジール(聖域)と化している。毎週一回のゼミの後、夜会と称して山本先生を囲んだ懇談会を開催しており、そこに連れ込まれていつの間にか一員となった者も数多い。ゼミとは別に、有志による勉強会も随時開いている。また学外の学びの場である成城寺小屋講座にも主体的にゼミのメンバーは関わっている。長野県蓼科の山荘や、高知県物部町の「和光大学ものべ荘」、そして鶴川の「岡上ハウス」などの拠点を持ち、日々勉強に邁進する。本HPはそんな山本研の活動の一端を発信すべく2011年5月にリニューアルした。

山本ひろ子研究室、2011年11月以降の活動を一挙ご紹介!


昨年十一月以降、研究室のあまりの忙しさに本HPの更新がストップ……楽しみに見てくださっていた皆さま、申し訳ありません。そして、お待たせしました! 新年度を迎えるに際し、約四ヶ月間の研究室活動を一挙にご紹介します。どれも深い内容を持ったフィールドワークやイベントばかり。一部、2011年度の総合文化学科フィールドワーク報告集『2011 渦流』にてご紹介していますので、そちらもぜひご覧ください(和光大学にて配付しています)。
 
11月1日(火)【ゼミ】たたらフィールドワークへむけて
たたらフィールドワークに向けて、「鉄山秘書」ほか、山本ひろ子先生の論考「鉄の女神」などを講読、たたらに関する映像なども鑑賞し、明日からのフィールドワークに備えました。

11月2日(水)〜7日(月)【FW】出雲・たたらフィールドワーク
山本ひろ子先生の授業「フィールドワークの実践2」で、島根県のたたら製鉄関連の遺跡を巡り、奥出雲の神楽「木下神楽」を見学。さらに石見銀山へも足をのばしました。

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菅谷たたらにて。永代たたらの構造に学生たちは興味津々。

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「木下神楽保存会」の方々による神楽実演。熱狂的な神楽の場が結構された。


11月11日(金)【勉強会】『変成譜』を読む
山本ひろ子著『変成譜』第四章「異類と双身―中世王権をめぐる性のメタファー」を講読。レポートは鈴木。

11月13日(日)【見学会】金沢文庫「愛染明王展」
多くの愛染明王が一同に介した画期的な展覧会を見に、金沢文庫へ。見学に先立ち、山本ひろ子先生による公演を聴講。中世に隆盛を見た、愛染明王にまつわる修法や言説にすっかり魅了されました。

11月15日(火)【ゼミ】牛尾三千夫の荒神神楽論
年末の荒神神楽にむけて牛尾三千夫著『神楽と神がかり』に取り組む。第三章「備後の荒神神楽」レポートは高橋。曰く、「はじめてふれた荒神神楽。読めず、判らず…苦しみながら」の報告となりました。

11月22日(火)【ゼミ】愛染明王関連論考を読む
愛染明王展での刺激を受けて、山本ひろ子先生の『変成譜』、『日本の美術 愛染明王』収録の愛染明王関連論考「中世における愛染明王―そのポリティクスとエロス」を講読。レポーターは、得田と矢田。矢田は胎内五位の表示とされる外五鈷印を実演。

11月25日(金)【勉強会】鈴木正崇の荒神神楽論
鈴木のレポートで、鈴木正崇著『神と仏の民俗』より第一章「荒神神楽にみる自然と人間」の勉強会を行ないました。鈴木先生の方法論をめぐって、また〈神楽〉の意味についてなどいろいろ考えさせられました。

11月26日(土)【FW】千葉・三山塚フィールドワーク
千葉県市原市に残る出羽三山信仰の証=三山塚をはじめ、行屋や、富士講の行屋や富士塚などを、地元の研究者で出羽三山の先達でもある方々の案内でめぐりました。

12月2日(金)〜6日(火)【FW】比婆荒神神楽フィールドワーク
33年に一度行なわれる「荒神神楽」を見に、広島県庄原市東城町へ出かけてきました。夜通し行われる神事と芸能の数々。巨大な藁龍や神懸り、問答にみられる中世的な宗教義、さらに地元の人々と神楽との関わりなど、改めて〈神楽〉が提起するものの奥深さを思い知りました。比婆荒神神楽社の横山社長や、研究室では“森の人”として有名な高柴さんとの交流を行なうことができたのも、たいへん貴重な体験となりました。

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神楽の人気者「マツノウさん」。途切れることのない語り芸で、場内に笑いが渦巻く。

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これぞ、藁龍(わらたつ)。現在これを作れるのは、翌日に訪ねた内藤翁ただひとり。

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比婆荒神神楽の宗教義が凝縮されている「龍押し問答」。

12月6日(火)【ゼミ】助成金報告会リハーサル
この日のゼミは、明日に控えた助成金報告会に向けて、宮嶋と中田がそれぞれプレ報告をしました。

12月7日(水)【報告会】助成金論文報告会
今年は、ゼミからは、宮嶋隆輔、中田雪野が助成金論文を申請。この一年取り組んできた研究成果を報告しました。3月には『和光大学研究助成金論文集2011』に論文が掲載されましたので、ぜひご一読ください(和光大学にて配付しています)

12月13日(火)【ゼミ】フィールドワーク祭りリハーサル
フィールドワーク祭りでのフィールドワーク報告に向けたプレ報告。出雲・たたらフィールドワークを紹介する柳澤、塩田、宮田、椎葉フィールドワークを紹介する中田、高橋がそれぞれ台本を片手に報告しました。

12月16日(金)【イベント】総合文化学科特別興行 フィールドワーク祭り
学生主体でフィールドワーク報告会を。ということで始まったこの取り組み。実行委員会を立ち上げ、山本研も総動員して当日を迎えました。今年体験したさまざまなフィールドワークを、映像を使いながら紹介しました。詳しくはゼミ生高橋のレポートを御覧下さい。

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T学科の多種多様なFWを、学生ならではの視点で報告する。

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学生、先生方、事務方、外部の方々…たくさんのご参加ありがとうございました。

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物部FWで習った「舞い」を実演。あれ、一人だけ違う方向を、、、

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野外で行なわれた二次会では後藤先生の琵琶の実演も。

12月24日(土)【土曜会】成城寺小屋講座 土曜会 比婆荒神神楽の会(1)
成城寺小屋講座の土曜会。先立つ勉強会では鈴木が山本ひろ子先生の論考「呪術と神楽」から「比婆の荒神神楽」の箇所を報告。次いで、荒神神楽の映像を鑑賞しました。

12月28日(水)【ゼミ】山本ひろ子先生の荒神神楽論考を読む
24日の土曜会の復習をかねて、土曜会で持ち帰ったテーマをそれぞれが改めて報告しました。高橋は、山本ひろ子先生の論考『呪術と神楽』より第八回「比婆の荒神神楽(1)弓神楽の夕」をレポート。九州の椎葉神楽との関連性などについて、自身の関心などにも言及しました。鈴木は「荒神神楽における神楽能の役割」と題するレポート。中世の神楽能への関心も高まります。本田も山本先生の方法論に関して報告しました。宮嶋も報告。

1月1日(日)〜3日(火)【FW】奥三河の花祭り見学
奥三河の花祭り(古戸地区と下黒川地区)にでかけました。はじめての人、何度目かの人、それぞれが花の御神楽に衝撃を受けて帰りました。

1月8日(日)【見学会】「語り芝居・眉かくしの霊」公演見学会
山本ひろ子先生が発起人をされている「うたげの会」の公演を見学しました。泉鏡花の「眉かくしの霊」を題材にした一人芝居。観客と役者が膝を付き合わせる芝居小屋での体験は新鮮な驚きでした。懇親会では山本研のシェフ・矢田を隊長に、一同腕を揮いました。

1月10日(火)【ゼミ】「神楽の儀礼宇宙」を読む
年始の花祭り見学を報告。高橋は「花祭見学―古戸・下黒川―」と題する見学報告。鈴木は山本ひろ子先生の論考『神楽の儀礼宇宙』中の二「大神楽祭文志・後編「おりいの遊び」の世界」をレポート。

1月14日(土)〜15日(日)【FW】新野の雪祭り見学
1月14日・15日と、ゼミ生の宮嶋と鈴木が信州新野の雪祭りを見学しました。現代に伝えられたのが奇跡のように思える芸能の数々に感嘆。

1月17日(火)【ゼミ】「神楽の儀礼宇宙」を読む
冬は神楽や芸能の季節。実際に現地に足を運びかつ論文にも取り組みます。ということでこの日も引き続き山本ひろ子先生の『神楽の儀礼宇宙』より「大神楽祭文志・後編「おりいの遊び」の世界」を高橋と矢田と大森がレポート。神楽の目的や、神歌に歌いこまれた精霊たち…さらには田楽との深いつながりなど、読むたびに発見の多い論考と一同格闘しつつも楽しみました。

1月20日(金)〜21日(土)【FW】毛越寺延年/藤沢キリシタン弾圧関係史跡FW
20日の夜は平泉・毛越寺の延年の見学、21日は藤沢のキリシタン弾圧関係史跡を巡りました。直会の席ではプロの能楽師さんも交え、明け方まで中世の芸能、そして摩多羅神をめぐる愉しい議論を行いました。

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「二十日夜祭」が行なわれる毛越寺常行堂。

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秘曲「祝詞」。
口中で唱えられる秘文は「秘めたることとて露ほども聞こえず」(「かすむこまがた」菅江眞澄)。


1月28日(土)【土曜会】成城寺小屋講座 土曜会 比婆荒神神楽の会(2)
成城寺小屋講座土曜会。比婆荒神神楽社の横山邦和社長をはじめ、入沢康夫先生、鈴木正崇先生、松尾恒一先生らが出席される中、ゼミ生の宮嶋・高橋・鈴木を中心に、横山社長からお話を伺い、荒神神楽の学問的課題を提示。懇親会も盛況のうちに終えることができました。

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錚々たる先生方が一同に会す。中央:横山邦和社長(比婆荒神神楽社)、左:松尾恒一先生(国立歴史民俗博物館)、右手:入沢康夫先生(詩人)。
そんななか、司会・進行を山本先生と宮嶋、聞き取りを高橋、発表を鈴木が行なった。


2月9日(木)【勉強会】田遊び勉強会 梅野氏来室
来週の赤塚・田遊び見学へ向けた勉強会を行ないました。鈴木が新井恒易「農と田遊びの研究」のレジュメ発表、宮嶋が折口信夫や本田安次の論考を参照しつつ赤塚・田遊びの詞章を読んでいきました。田遊び・田楽をめぐる言説に耳を傾けつつ、原資料を見ていく。その面白さを改めて感じました。
またこの日、高知県歴史民俗博物館の梅野光興氏が来室、いざなぎ流の研究史について、次回の物部フィールドワークの話などで盛り上がりました。

2月10日(金)【勉強会】『異神』を読む
山本ひろ子先生の『異神』から、第三章の第一節「宇賀神経と荒神祭文」を中田、高橋がレポート。

2月13日(月)【見学会】赤塚諏訪神社「田遊び」見学会
授業学生、ゼミ生、寺小屋の方々交えての見学会。山本ひろ子先生も久しぶりに足を運んだ赤塚の田遊びは、カメラマンや研究者はじめ多くの見学者で賑わっていました。〝行道〟の芸能に直に触れることが出来ました。

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「もがり」という気になる名前の仮設祭場には、不思議な飾り物の数々

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田に見立てた太鼓の上で「ひらがさの、ぞうとめやあーい」と早乙女を呼び出す

2月17日(金)【勉強会】合宿の予行演習報告
ゼミ生、中田・高橋がレポート。『異神』第三章「宇賀神―異貌の弁才天女」二節「『弁才天修儀』の儀礼宇宙―行法と口伝をめぐって」の勉強会をしました。また合宿に向けて高橋からミニ報告。批判やアドバイスを受けて、さらに練り直します。

2月21日(火)【勉強会】合宿の予行演習報告
26日からの合宿にむけて、ゼミ生それぞれがプレ報告。

2月26日(日)〜29日(水)【研究合宿】2012春の蓼科合宿
諏訪の先生方と山本ゼミ合同での勉強合宿。宮嶋、鈴木、高橋、矢田はそれぞれの研究テーマで報告。石埜三千穂先生は諏訪の双殿形式について、山本ひろ子先生からは『大祝職位事書』などの諏訪中世資料講読をしていただき、一層諏訪の魅力と奥深さを体験しました。

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石埜先生による丁寧な報告に、みな聞き入る

3月9日(金)【勉強会】「心の御柱」伊勢の子良関連
『中世神話』『変成譜』「心の御柱」などの山本ひろ子先生の伊勢関連の論考を講読、レポーターは鈴木。


3月18日(日)【イベント】うたげの会「東北を歌う―津軽三味線の世界」
3.11以降の歌と語りを考えるうたげの会・第三回企画「東北を歌う―津軽三味線の世界」で、高橋竹山とVOICE SPACEの演奏、そして佐々木幹郎先生とのトークを堪能しました。その後の懇親会ではゼミ生が料理に会場づくりに腕をふるい、愉しいうたげを催しました。

3月19日(月)【勉強会】『変成譜』を読む
卒業式のあとに、『変成譜』第四章二節「辰狐のイコノグラフィー」の勉強会を行ないました。夜は、研究室を料理で支えてくれた“山猫シェフ”こと日野原くんの卒業を、手作りケーキなどで祝いました。

3月24日〜27日【FW】山陰/荒神神楽の里フィールドワーク
二年前に摩多羅神像が「出現」した安来・清水寺での三番叟公演を見学、のちに庄原市東城町の比婆荒神神楽の里を訪ねました。夜には横山社長がご自宅で盛大なうたげを催し、もてなしてくださいました。以降も、荒神神楽の里の方々との聞き取りやフィールドワーク、松江市周辺史跡の散策など、たいへん貴重な体験をしました。この地方出身で詩人の入沢康夫先生を特別ゲストとして行なったフィールドワーク。地元の方々、ゲスト、寺小屋、研究室……みんなの力を合わせて、かけがえのない最高の旅を実現することができました。

4月2日【FW】強飯式フィールドワーク
「登龍門」と呼ばれるフィールドワーク。輪王寺の僧侶による祈禱や日光修験の山伏による儀礼・強飯式の見学、続いて柴田立史師によるご案内を頂き、“日光”の歴史と信仰を五感を通して体験・勉強することができました。


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山本ひろ子先生のプロフィール 山本ひろ子
日本宗教思想史専攻。70年代に生まれた「寺小屋教室」にて、原典購読を中心とした活動を続ける。
山本ひろ子研究室とは? 山本ひろ子
和光大学A棟816号室を根城にさまざまな活動を展開する山本ひろ子研究室。
先生の著作紹介 山本ひろ子
山本ひろ子先生の著作をご紹介します。

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