山猫シェフの物部夜会奮闘記〜リベンジ編〜 四年 日野原明久 | office_hiroko

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 和光大学A棟816号室を根城にさまざまな活動を展開する山本ひろ子研究室。学内のはみ出し者、山伏、学外から勉強しにきた外人と様々な人種で構成され、いまや一種のアジール(聖域)と化している。毎週一回のゼミの後、夜会と称して山本先生を囲んだ懇談会を開催しており、そこに連れ込まれていつの間にか一員となった者も数多い。ゼミとは別に、有志による勉強会も随時開いている。また学外の学びの場である成城寺小屋講座にも主体的にゼミのメンバーは関わっている。長野県蓼科の山荘や、高知県物部町の「和光大学ものべ荘」、そして鶴川の「岡上ハウス」などの拠点を持ち、日々勉強に邁進する。本HPはそんな山本研の活動の一端を発信すべく2011年5月にリニューアルした。

山猫シェフの物部夜会奮闘記〜リベンジ編〜 四年 日野原明久


私にとって2回目の物部FW。昨年は鰹のたたきやゲストの方の創作料理に見せ場を奪われ、私の料理は完全に陰に隠れてしまった。今年はそんな失敗はしたくない。「山猫亭」のシェフの名に相応しいものを作ろうと、メニューを決める段階からかなり気合を入れた。
 
◆ものべ荘・山猫亭、初日のメニューは。
 昨年は平凡な和風の煮物にしてぱっとしなかったので、今回はフランス料理。「ケーク・サレ」と「ラタトゥイユ」で攻めることにした。


渾身の作、「ケーク・サレ」です。

 「ケーク・サレ」とは、言わば甘くない塩味のケーキ。チーズや野菜で味を付けるので、おかずや洋酒のおつまみになる。本来はオーブンで焼き上げるが、ものべ荘にそうした便利な文明の利器はないので、炊飯器で炊き上げた。
 もう1品は「ラタトゥイユ」。季節の夏野菜をふんだんに使う。少し薄味な「ケーク・サレ」と一緒に食べれば味のバランスも良い。
 初日はこの2つの料理でゲストの方々を迎え撃った。対するゲスト陣も本場ならではの鰹のたたきで応戦。相変わらず美味しかったが、今回はたたきに負けないインパクトのある料理を出せたと思う。ゲストの方々からの「美味しい」、「レシピを知りたい」の言葉はとても嬉しく、その言葉を聴けただけで私としては満足だった。


これぞ、本場モノの鰹のたたき。



地元の方々を迎えて。ものべ荘「山猫亭」の夜会。

◆猴きまんじゅう畛件。
 初日はゲストの方と五分五分?の勝負が出来て満足していたが、2日目の夜会に、新たな難題が生じた。事の発端は「おまんじゅう」。


半田琴美さん特製のおまんじゅう。材料は謎なり。

 実はこのおまんじゅうは、2日目の夜会のゲスト、いざなぎ流舞神楽の指導者:半田琴美さんの差し入れだった。とても明るく喋り上手な女性なのだが、この半田さん中々イジワルというか遊び好きな所があって、私が料理を担当していると知るや謎かけをしてきた。それは彼女お手製のおまんじゅうの材料は何かというもの。利き酒ならぬ「利きまんじゅう」である。
 これはかなりの難問で、この勝負私は悔しくも惨敗してしまった。生地の飴色は何で出しているか? おまんじゅうに付けた葉は何か? 私は、柿の葉、黒糖や蜜と答えたがすべて外れで、結局最後まで分からず仕舞い。半田さんも「山に自生しているもの」というヒント以外は教えてくれない。「来年までに考えてね」と宿題にとなった。
 結果的には惨敗した利きまんじゅうで、自分の未熟さを痛感したが、それ以上に色々と料理交流ができて楽しかった。


佐竹美保さんと料理の話に熱中。


 料理上手なゲストの方との競い合いで、とても面白くなって来たこの物部FWだが、私は4年生なので(順調に行けば)来年3月には卒業する。今回が学生としては最後の物部FWだとしても、これで終わる気は毛頭無い。後日、社会人として参加した時には、半田さんともう一勝負したいものである。

この記事を書きながら、我が家の祖母も昔よく田舎まんじゅうを作っていたことを思い出した。今度里帰りしたときには、久しぶりに一緒に作ってみよう。〔文:総合文化学科4年 日野原明久〕




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日本宗教思想史専攻。70年代に生まれた「寺小屋教室」にて、原典購読を中心とした活動を続ける。
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